尊敬される老人であるために

100歳時代となり、現役とほぼ同じくらいの長さの余生を生きる人も増えてきたので、余生というものについて、誰もが真剣に考え、覚悟を持って臨まなければならない時代が到来しているのである。

人生50年の時代は、長生きする老人が珍しかったので、生きているだけ、存在するだけで尊敬されるべきだという風潮があった。しかし、現在は高齢者人口が増えたので、下手に長生きをしているだけでは、邪魔者扱いされてしまう。

国では便宜上、65歳以上が前期高齢者、75歳以上が後期高齢者と老人は区分されている。尊敬される老人であるために、まず重要なことは、心身ともに能力が高いこと。視覚、聴覚が衰えていたとしても、見よう、聞こう、という意識を持っていることである。

しかし、年老いたら病気もするし、悩みもつきない。家族にも、他人にも迷惑をかける。でも、迷惑をかけてもいいじゃないかとも思う。それは年老いたゆえのことだからだ。

病気になっても寝たきりになっても、夢だけは持とう。老いる意味とは「夢を持って生きること」にあるからだ。

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