「永代供養」に需要が高まる理由
次に、寺院や墓地の管理者が半永久的に供養(永代供養)してくれる「合葬墓(共同墓)」。「合葬」とは、複数の遺骨を同じお墓に納めること、家族以外の人の遺骨と一緒に納めることをいいます。石塔など、シンボルとなる建物の納骨スペースに納めるのが一般的。かつては樹木葬も合葬が主流でしたが、今は区画ごとに家族や個人単位で納骨するタイプが増えてきています。
ここで知っておきたいのが、家族に代わってお寺や墓地の管理者が半永久的に遺骨の供養・管理をしてくれる「永代供養」というシステムのこと。少子化と核家族化が進む今、供養を頼める身内がいない、子どもに迷惑をかけたくないという気持ちから需要が高まっているようです。
合葬墓は最初から永代供養を前提としているお墓ですが、そのほかのお墓でも、一定の期間を過ぎたら合葬墓に遺骨を移して永代供養にするという仕組みがあります。
たとえば納骨堂は、十七回忌や三十三回忌など決められた期間は骨壺を個室に安置し、それ以降は合葬墓に遺骨を移して永代供養にするところが多数です。また一般墓でも、30年、50年と使用期間を区切る、または承継者(お墓を継ぐ人)がいなくなったら遺骨を取り出して永代供養にするという選択肢を付加しているところもあります。
「お墓の承継問題を自分の代で解決したい」という声をよく耳にしますが、永代供養へ移行できる選択肢があることを知っておけば、心の負担が軽くなるでしょう。