3つめは、眠るタイミングで「深部体温」がぐっと下がること。深部体温とは内臓など体の内部の体温で、よく眠れない人は深部体温のコントロールがうまくできていない可能性があります。これもメラトニンの分泌に関係しますが、生活習慣を見直したり、寝る前のストレッチなどで改善できます。
次に「よい眠り」のための常識チェックをしてみましょう。
「よい眠り」の常識チェック
朝食を食べると、睡眠の質がアップする
答え ○
大豆製品や卵、乳製品、バナナなどに含まれるトリプトファンを摂取すると体内でセロトニンに変化し、14~15時間後に眠りに不可欠なホルモン「メラトニン」に変わります。しかしメラトニンの産生は加齢により減少するため、朝食で補うことが重要。また、噛む行為も自律神経を整え、睡眠の質を上げてくれます。
冷え性の人は寝るときも靴下を穿くほうがいい
答え ×
よい眠りには深部体温の低下が不可欠です。靴下を穿いたまま寝ると体内の熱が放散されず、体温が下がりにくくなるので、冷え性の人でも靴下は脱いで寝ること。寝る前にお風呂で体を温めたり、ストレッチを行えば冷えは改善できます。
寝室は遮光カーテンがよい
答え △
夜でも外からの明かりが入る寝室の場合は遮光カーテンをつけましょう。光を浴びると睡眠の質が低下します。ただし、朝はカーテンを開け、たっぷり光を浴びること。夜に外がさほど明るくない部屋なら、遮光する必要はありません。
布団に入ると毎日バタンキュー。 だから寝つきはいい
答え ×
「寝つきがいい」=「よく眠れている」は勘違い。理想は布団に入ってから20分くらいでスーッと眠る状態です。バタンキューで眠ってしまうのは脳が気絶しているのに近く、睡眠負債がたまっている証拠。その後に続く睡眠の質もよいとはいえません。