久々の快楽におぼれ、現実に戻り吐き気が

そうして引きこもり生活をしている時、出会い系サイトにアクセスし始めた。幾人かの男性と話が合い、男性側から「会いたい」というメッセージが送られてくるように。しかし実際に会ったら、デブだと知られて、呆れられてしまう。いや、最悪の場合、「バカにしてるのか!」などと、キレられてしまうかもしれない。

そんなことを恐れ、私は「会いたい」とメッセージをくれた人には、デブであることを思い切って告白した。すると、メールを送っても返事がこなくなる人ばかり。しかし物好きもいるもので、一人だけ、

「会ってから、デートを重ねていくごとに痩せていけばいいよ。抱き合えば、心も満たされて魅力的な女になっていくから。絶対に!」

と返してきた。人間とは恐ろしいものである。「デブ=セックスの相手にされない」と思いこんでいた私は、その彼と駅で待ち合わせをし、その日のうちにホテルに行ってしまったのだ。恥ずかしいので自分で脱ごうとすると、彼が脱がすと言う。「暗くして」と頼むと、顔が見たいからだめだと。そして、キス。

気持ち悪かった。心のないキスが、こんなにも気持ちが悪いものだとは。しかし、ことが進んでいくうちに、長い間感じたことのなかった快感が。行為を終え、相手の顔を見ると、また現実に戻され吐き気がしたが、体だけは火照っていたのだ。