「私は、友だちや親しい人にはそばにいてほしいし、看取ってほしいという甘えがすごくあって。ひとり孤独に死んでいくのが怖いんです」(渡辺さん)

孤独に死ぬのが怖い

渡辺 最近は、「家族や周りに迷惑をかけないように」という観点から介護やお墓選びを考える人が多いみたいです。お金や手間をかけないとか。

加藤 人生の最晩年に迷惑をかけずに生きることはなかなか難しい。だから、素直に受け入れてしまえばいいと思うのよね。4年前に101歳で亡くなった母は、私の姉に下の世話をしてもらっても、「ごめんね、すまないね」とは言わなかった。介護のプロにお願いするときも「男性は恥ずかしいから、女性でお願い」ときっぱり。ただ母のように、最期まで「こうしたい」「こうしてほしい」とはっきり言ってもらえるほうが、家族としてはわかりやすい。自分もそうありたいと思いますね。

渡辺 私も同じことを親に対して思います。残り時間が少なくなっているのだから、気を使わなくていい。私は、友だちや親しい人にはそばにいてほしいし、看取ってほしいという甘えがすごくあって。ひとり孤独に死んでいくのが怖いんです。

加藤 えりさんはさっき、「ほとんど終活できていない」と言ったけれど、人生の終え方はイメージできているんじゃない。希望もはっきりしている。

渡辺 たしかにそうですね。特に死にまつわることは、離婚してひとり暮らしになってから、意識することが増えました。お風呂に入っているときに、ふっと「いま私が死んだら、誰が見つけてくれるかな」と考えたりもします。親しい友人たちにも、「連絡がつかなかったら様子を見に来て」と頼んでいるくらい。