ショーのテーマ曲でパフォーマンスを見せる花組トップの柚香光(撮影◎本社写真部 以下同)
宝塚歌劇団・花組の次回公演、忠臣蔵ファンタジー『元禄バロックロック』とレビュー・アニバーサリー『the Fascination!(ザ ファシネイション) ―花組誕生100周年 そして未来へ―』の制作発表会が、9月17日、東京・六本木のグランドハイアットで行われた。柚香光、星風まどかトップコンビに加え、水美舞斗、永久輝せあもパフォーマンスを披露、意気込みを語った(撮影◎本社写真部)

新トップコンビの大劇場デビュー公演

花組の柚香光(ゆずか・れい)と星風まどかは、新トップコンビとして初めて挑んだ全国ツアー『哀しみのコルドバ』『Cool Beast!』を3日前に終了したばかり。『哀しみのコルドバ』は、1985年に星組の峰さを理さんが初演を務めた作品で、柚香は愛する人のために壮絶な最期を遂げる伝説の闘牛士を見事に演じ切った。

 

ショーのテーマ曲に合わせた柚香光(右)と星風まどか(左)のデュエットダンス

 

19世紀後半のスペインから、元禄の江戸へ――舞台を変えて挑む、新トップコンビの大劇場公演『元禄バロックロック』『the Fascination!』のお披露目となる。

会見の冒頭は、出演者4人によるパフォーマンスが披露された。

 

左から、永久輝せあ、星風まどか、柚香光、水美舞斗

 

まずはトップの柚香が軽やかなテンポのショー『the Fascination!』のテーマ曲を歌唱。その後星風を招き入れ、デュエットダンスを披露した。水美舞斗(みなみ・まいと)、永久輝(とわき)せあも登場し、2曲目の「心の翼」(1985年花組『テンダー・グリーン』の主題歌。阪神・淡路大震災10周年宝塚歌劇チャリティコンサートでも歌われた)を4人でコーラス。この日は衣装も初解禁。花組らしく、ピンク色のスーツとドレス、赤いシューズで、花の咲いたような空間となった。

『the Fascination!』は宝塚で花組が誕生して100年を祝う記念すべきショー。

演出を手掛ける中村一徳氏は舞台の狙いを話す。

「1914年に宝塚歌劇団が誕生し、7年後に公演数と生徒の増加によって花組と月組ができてから今年が100年目の年。制作にあたっては、過去の作品や楽曲を聴き、諸先輩方の偉大な功績や歴史の重みを感じた。2021年の大劇場締めくくりの作品となるので、観客の皆様に希望の光が降り注ぐような演出で、2022年が素晴らしい年になるようにしたい」