会見で話す柚香(左)をじっと見つめる星風。「花組に移ってきて、温かい組だと感じました。自発的に挑戦しようという下級生のパワーをもらった」

タイムリープする忠臣蔵

『元禄バロックロック』は作・演出の谷貴也氏の大劇場デビュー作となる。新進の若手演出家が「忠臣蔵」という宝塚でも演じられてきたお馴染みのテーマをどのような視点で作り上げるのかに注目が集まる。

水美は「ポスター撮影で谷先生からヒントをいただいた。早く稽古がしたい。新しい水美舞斗を見ていただきたい。花組生誕100周年のショーで魅力的な花の一人として精一杯輝けるようにしたい」と語った

 

谷氏は、「日本の江戸とよく似たエドという町の、忠臣蔵によく似たオリジナル作品。キーアイテムに時を巻き戻す時計を使ったタイムリープのストーリーです。柚香さんは、その時計を作った時計職人クロノスケ、星風さんは吉良上野介の隠し子、キラという役柄。ロミオとジュリエットのような、敵対する相手と出会い、忠義か愛かを悩むという設定です」と語る。

 

「妄想がふくらむばかりです。〈武士としての忠義〉を演じることで作品のスパイスとなりたい。100周年に在籍する花組生として身の引き締まる思い。花に携ってきた方に恥じないように演じたい。主題歌に心ときめいているので、早く組のみんなと歌いたい」と語る永久輝せあ

 

さらに「水美さんは、コウヅケノスケとして、野心的なイケオジ、永久輝さんには忠臣蔵の本来の主役、クラノスケを演じていただきます」と演出の構想を紹介。

柚香は「花組の諸先輩が愛と誇りと敬意を持って重ねてきた時間に、私たちも時を重ね真摯に舞台づくりをしたい。ポスターの撮影が刺激的で楽しく、テーマソングの洒脱さ品の良さ、テンポの心地よさに胸も心も踊っています。星風との初めてのオリジナル作品なので、思い出に残る作品を作っていきたい」と語った。