2021年10月12日号
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[特集]
〈コロナ下のステイホームで急増中!〉
認知症 発症させない、悪化させない

外出自粛を守り、他人と極力触れ合わない──。そんな生活が、認知症の発症や進行を早めていると多くの医師が危惧するようになって、1年半が経ちます。加えてコロナ下での介護は、ケアする側にとっても手探りの日々でしょう。認知症を正しくおそれ、予防し、その進行を少しでも遅らせるために私たちがいまできることはなにか、考えます

●注目記事●

〈医師からの緊急提言〉
日常生活を変えるだけで認知症は予防できる
浦上克哉×新田恵利

長びく自粛生活は、なぜ「認知症リスク」を高めるのか──。母親の介護をするなかで認知症に向き合ってきた新田恵利さんが、認知症予防研究の第一人者である浦上克哉さんに、コロナ下の認知症事情や予防法について聞きました

浦上 新田さんは長く、認知症のお母さまを自宅で介護されてきたそうですね。

新田 2021年3月、母は92歳で亡くなりました。介護のはじまりは85歳のときの背骨の圧迫骨折です。退院後リハビリに励み、自宅で車いす生活を送れるまでに回復したのですが、いつしか少しずつ認知症の症状が表れはじめて……。最後まで母は母でしたが、「もし私のことがわからなくなったら」と思うと不安でたまりませんでした。

浦上 国内の認知症患者が700万人を超えるのに、あと5年もかからないと言われています。まもなく高齢者の5人に1人が認知症、という時代に突入するでしょう。

新田 併せて昨年から続くコロナ禍で、認知症問題は深刻化しているという話も耳にします。先生が診察を行っている鳥取県での様子は、いかがですか。

浦上 通院を控えた結果、症状が進んでしまった患者さんは、やはりとても増えています。
(一部抜粋)

他にも、カータンさん村井理子さんの対談「親の介護ストレスは書いて吹き飛ばせ」、南髙まりさんの「専門医だった父・長谷川和夫、当事者として病と向き合う」、覆面座談会「感染対策とケアの狭間で介護福祉士は揺れる」など。
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[読みもの]

〈本を読む楽しみ、書く喜び〉 
上白石萌音×原田ひ香
美しい言葉で 世界を埋め尽くせたら

女優として活躍しながら、歌手、声優としても才能を発揮する上白石萌音さんが、初のエッセイ集を上梓。37歳で文壇デビューを果たした作家の原田ひ香さんと、大好きな本について語り合いました

原田 実は私、萌音さんの大ファンなんです。

上白石 ホントですか? ありがとうございます!

原田 初のエッセイ集『いろいろ』を読ませていただきました。感心したのは、さらっとした文体でとっても読みやすいのに、あちこちでコリッコリッと嚙み応えみたいなものを感じさせること。

上白石 「エッセイを書いてみませんか」と、お話をいただいた時は、私に書けるのだろうかと不安でした。中学生の頃の読書感想文は苦手でしたし(笑)。迷っていたら、「いいものを書こうとしなくていい、ありのままを記録してみてください」と担当編集者さんに背中を押されて心を決めました。デビュー10年の節目に、今を記録するのもいいかもしれないな、と。

原田 描写が生き生きとしていて、書き出しや結びの表現も豊か。これまでたくさん本を読んできたんですか。

上白石 本は小さい頃から大好きで、好きな言葉をノートに書き留めていました。今回も、この書き出しが素敵だな、この結びはかっこいいなと感じた文章をヒントにして、ひと工夫を加えたところがあります。

原田 なるほどなるほど。蓄積があるからこそのアレンジですね。
(一部抜粋)

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〈85歳、新たなアートを創造〉 
横尾忠則
肉体が衰えた今こそ 自由に描ける

世界的に活躍している美術家、横尾忠則さん。現在、集大成となる大規模な個展が開催中だ。幼少の頃の絵の思い出から最新の創作活動まで、芸術と向き合い続ける心境を語ってくれた

僕は早起きで、今日も朝5時に起きて、8時頃アトリエに来ました。毎日、ほぼ1日中、アトリエで過ごしています。終日、絵を描くこともあるけれど、ほとんどは描きかけの絵に囲まれて、なんとなくぼんやりしています。言葉や概念を頭にぎゅうぎゅうに詰め込むタイプの人もいていいんですが、僕の場合、創作するためには頭をからっぽにすることが不可欠です。

 70歳の時に「隠居宣言」をしましたが、これからはやりたいことをやり、嫌なことはしないという、自分に対する宣言でした。おかげで時間を有効に使えるようになったけど、やりたいことが多いので結果的に忙しくなった(笑)。でも、趣味で忙しいので嫌だという気持ちはありません。

 6、7年前から難聴になり、だんだん悪くなっているので、今ではほとんど耳が聞こえません。目もよく見えないんです。でも肉体的ハンディを自然体にすればまったく問題ないです。

 瀬戸内寂聴さんが「耳が聞こえなくなったら作品が変わるわよ」というから、「ベートーヴェンじゃあるまいし、そんなバカなことはない」と言っていたんです。ところが実際、絵が変わっていきました。
(一部抜粋)

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[カラーグラビア]

〈迷わないと決めたから〉
氷川きよし
世界が大きく 柔らかく広がった

園芸番組や料理番組に出演して見事な腕前と豊富な知識を披露し、新しい顔を次々と見せている氷川きよしさん。歌手としても、これまでの演歌からロックやポップスへと音楽のジャンルを広げています。挑戦を続ける原動力となっているものは――

この世界に入って22年目になりました。いまになって、視界がぐんぐん広がっている感じがしています。これまでずっと演歌を歌ってきましたが、「男の生きざま」みたいなものをテーマにした楽曲も多く、私は歌の主人公になりきることでその世界を表現してきたのです。以前は、「歌の主人公のように自分も生きなければ!」と思い、男らしくあろうとさまざま努力もしました。髪を短く切ってみたりしてね。

でも、いまは違います。歌の主人公になりきって歌うけれど、現実の私は、お料理と園芸、ファッションが好きな「私」であり、歌の主人公とは別人格なのだとはっきり分けて考えられるようになりました。それからは、構えずに歌うことができている気がします。
(一部抜粋)


他にも、

〈カラーグラビア&インタビュー〉
藤ヶ谷太輔(Kis-My-Ft2)
それぞれの〝色〟を纏って

〈カラーグラビア&インタビュー〉
京本大我(SixTONES)
僕を支えてくれる言葉

〈還暦と夫・松田優作の三十三回忌の年に〉
松田美由紀
悲しみは続くけれど、私らしく生きていく

〈"大家さん"とは違うしあわせ〉 
矢部太郎
風変わりな父との時間が 僕の原点です

〈宝塚 すみれ色の未来へ〉
雪組
ミュージカル 『CITY HUNTER─盗まれたXYZ─』
ショー オルケスタ 『Fire Fever!』
彩風咲奈・朝月希和

などなど、盛りだくさん。ぜひご一読ください!!

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