長年、第一線で活躍するイラストレーターの田村セツコさんと水森亜土さんに、お互いへの手紙をしたためてもらいました。ずっといい関係でいる理由が伝わってきます(田村さん写真=本社写真部、水森さん写真=(C)ADO MIZUMORI)

親愛なる亜土ちゃん様

こんにちは!!

長いおつきあいですけど、お手紙って書いたことないですね。いつもメモみたいな、伝言みたいな、暗号みたいな、電報みたいなものを送りあって。(笑)

私の中にいくつかお部屋があります。

それは劇場なのか、舞台なのか、楽屋なのか……、そこにひとりの男の子が現れて、ボサボサ頭でそばかすだらけ。ぶかぶかの上着を着て、のんきな顔で歌ってるの。

私が、少女雑誌でぼちぼち絵のお仕事をいただくようになって、しばらくしたら、便箋や鉛筆やハンカチなどのグッズの会社からお仕事の依頼がくるようになりました。ハンカチは布にプリントするので、とても緊張して、コチコチに固くなって描きました。そしたら、メーカーの方が資料として、すごく可愛いハンカチを見せてくださいました。そこにはリズムに乗って、ウキウキ、ワクワク、スウィングしながらダンスをしているようなタッチの、楽しい絵がプリントされていました。