海底火山から噴出した軽石の影響も
たとえば小麦は、輸入小麦の政府価格が10月に19%も値上がりした影響で、パンやパスタ、うどんなどが値上がり。飼料の穀物価格が上がった影響で、牛肉や豚肉の値上がりも予想されます。油脂類の価格も世界的に上昇しており、マーガリン、マヨネーズ、食用油の価格が上がりました。
また自然災害では、小笠原諸島の海底火山から噴出した軽石の影響で日本の沿岸漁業に深刻なダメージが生じています。ブラジルなど南米では霜害でコーヒー豆の収穫量が減少し、日本で家庭向けレギュラーコーヒーの価格が約20%上昇するという報道も。
さらに深刻なのは、コロナ禍による景気の先行き不透明感からOPEC(石油輸出国機構)が原油の増産を見送り、原油価格が急騰していること。
レギュラーガソリン価格でいえば、21年1月には全国平均で1リットル約136円だったのが11月には約169円と33円もアップしています。燃料費の値上がりは物流コストに影響するため、玉突き現象のようにさまざまな物の値段、サービスの価格が上がってくるでしょう。
これから冬本番に向けて、灯油の値上がりも心配です。また天然ガスや石炭の価格高騰で、ガス料金、電気料金もじわじわ上がっていきそうです。