脳梗塞の後遺症やパーキンソン病による歩行困難を抱えながらも、脳トレドリルをすらすら解く、利用者の工藤さん

デイサービスに通うのが楽しみで仕方ない

たまやの手作り脳トレ問題を解くのは、工藤文子さん(仮名・79歳)。一人暮らしをしており、脳梗塞の後遺症とパーキンソン病による歩行困難があるという。見ると5~6文字のカタカナを並べ替え、正しい言葉にするという問題に取り組んでいた。優秀な学生のように、スラスラと鉛筆を走らせていく。

最初は3文字の並べ替えからスタートしたが、コツコツと続けるうちに、解くスピードも速くなり、いまでは6~7文字の並べ替えくらいあっという間なのだという。

「学生時代の成績なんて、ビリから数えたほうが早いくらい。最初はすぐにはできなかったけど、家で繰り返し解いていくうちに、できるようになったの。誰にでもできるのよ」

「ウウンホレソ」は「ホウレンソウ」、「コャンダッチ」は、1960年代に大ヒットした黒いビニール人形の「ダッコチャン」、「ミハコルヤミ」は演歌歌手の「ミヤコハルミ」。若いころに慣れ親しんだ言葉が多く使われていることも、人気の理由の一つのようだ。

工藤さんは、「週2回、デイサービスに通うのが楽しみで仕方ない」と目を輝かせる。