『銀色 暗号』お正月バージョン!?
ライブならではの楽しいハプニングが起きたのは、剛が作詞、光一が作曲を担当したナンバー『銀色 暗号』の前奏の時だ。ピアノを弾く園田涼が、KinKi Kidsから「今日は自由にアレンジしていいですから」と言われたことを受け、アドリブで童謡の『お正月』を奏でたところ――。
「ハマるかなと思って……」と言う園田に対して「違うフレーズきた!」「ビックリした。家でテレビ観てるのかと思った(笑)」と脱力して、歌えなくなる2人。
仕切り直して通常どおり歌い上げるも、「アレに引っ張られずやったらどうなるか?」と再度『お正月』とのコラボに挑戦することになったのだ。
この曲は、剛が「プロポーズされてからの数時間を描いた」と語る、ドラマティックなナンバーである。そんな楽曲の合間合間に、さりげなく『お正月』のフレーズが顔を出すのだからたまらない。
こらえきれない忍び笑いと拍手が交互に起きる客席。意志の力で、キリリとした表情で歌い続ける2人。ついには手拍子まで始まってしまった。こんなにテンポのいい『銀色 暗号』が聴けるのは、間違いなく今回が最初で最後だろう。
「『銀色 暗号』次回からコンサートでやったら、あっ、お正月の曲ねって(笑)」(光一)、「違うから(笑)。音楽って何小節かで変わるんですね」(剛)、「でも余分な力が抜けて、今の方が良かった」(光一)と、やり切った2人も満足そうな笑顔だった。
コンサート中盤には、恒例の1月1日生まれの光一を祝うコーナーも。2人とゆかりの深いバンドマスターの吉田健と、KinKi Kidsへの楽曲提供・プロデュースで知られる堂島孝平がケーキと花束と共に登場し、バースデーと25周年を祝福する。光一には赤い花束、剛には青い花束が贈られた。
さらに『Anniversary』の歌唱中、巨大スクリーンの背後からオーケストラが登場。2人の歌声とピアノ、そしてオーケストラが壮大なハーモニーを奏で、会場がひとつになる。思わず鳥肌が立つ、素晴らしい瞬間だった。