日々感じたことや、観た映画、読んだ本の感想を投稿している

社交界デビューしたような気分

〈2009秋にパソコンを、2010にはブログを、この師走にツイッターと、老いの楽しみは増すばかり──孫先生 ありがとう〉という投稿からスタート。それから11年もの間、夢中になっているのには理由がある。

「あるとき、孫とのやりとりに知らない方がコメントしてくださって。それが面白くて、のめり込んでしまいました。Twitterでは、お若い方や海外在住の方たちと家にいながらにして交流できるのですからすごいことです。この歳になって、社交界デビューした気分ですよ(笑)」

Twitterのみならず、昌子さんは電子書籍で読書し、電子マネーを使ってネットショッピングを楽しむ。

「インターネットの便利さを享受できる時代まで長生きしてよかった。いまはこうして楽しく過ごしておりますが、70歳頃まではぼんやりと暮らしていたんですよ」

昌子さんが夫を亡くしたのは25年前のこと。そのとき、「これまで何もしてこなかったな」という気持ちと、「これから何をしていけばよいのか」という不安が湧きあがってきたという。

「思い返せば、若くていちばん学びたい盛りの時期が戦時中でしたから。好きな音楽を聞くことも、英語の勉強をすることも禁止。学校で何一つ学ぶことなく軍需工場で働くことになり、無知のまま社会に放り出された。それをコンプレックスに思っていたことを、夫の死後思い出したのです」