有権者もリテラシーを持って選ばないと

酒井 私は男女雇用機会均等法の第一世代で、大学卒業後、さほど強い意思を持っていたわけではなかったのですが、総合職に就くことになりました。当時の私にとって、それは突然降って湧いたような恩恵。以前の状況がどれだけ大変だったか、法律ができるまでの苦労を想像することはありませんでした。

三浦 男女雇用機会均等法は、国連の女性差別撤廃条約の批准に合わせて、国内法を整備する目的で制定されました。つまり男女平等を求める世界的な社会運動、女性運動の歴史の中から生まれたものですね。

酒井 ほかにも「パートタイム・有期雇用労働法」「育児・介護休業法」「配偶者暴力防止法」など、女性の人生に深くかかわる法律の制定にも、多くの女性議員が携わっている。女性議員が増えることで、女性や社会的に弱い立場の人たちが守られると考えると、やはりもっと割合を上げたいですね。

三浦 ただ女性議員のなかには、そうした理念も女性同士の繋がりもなく、名誉欲だけの人もいますから(笑)。そのあたりは、有権者もリテラシーを持って選ばないと。

酒井 女性なら誰でもいい、というわけではない。けれど、選びたくても女性候補者が少ないという現実があります。女性議員が増えた国では、どんな方法をとったのですか。