踵を修理して履けるように

そう、うちには思い出の靴がある。かつてロンドンハーツでパリに行った時に購入したブーツは、とてもとても素敵で、履くたびに「どこの?」と聞かれて「パリの!」と答えてきた。
そのブーツも、底をみると傷んでいた。

わたしは直ぐに友人に、LINEで靴専科さんの情報を貰い、今月20%オフキャンペーンだと聞き、直したい10足ほどの靴を持ってお店に急いだ。
1週間後にぴかぴかになって戻ってきた靴たちをシューズクローゼットに並べると、心が浮き立った。これは自分でも予想していなかった喜びだ。パリのブーツは元通りではないものの、生まれ変わって第2章が始まったよう。

モノを大切にするというのはこんなに気分が良いのか。
逆に今までぎゅうぎゅうに押し込めてしまいごめんね、とわたしは靴たちに詫びた。

「いざ」という時のためにビニールに入れたままのバスタオルもおろした。何度も自分に問うが、「いざって、なに?」天皇陛下でもうちに来るのか。

たくさんあった観葉植物は減らし近所の方にもらっていただいた。
今の身の丈に合った量にして、また身の丈を大きくして、そのとき増やせばよい。

タオルも減らして、いいものをおろした