若い頃、凛とした眼差しの佐藤陽子さん(撮影:本社写真部)

満寿夫の不在に慣れていく

パートナーである満寿夫さんが亡くなった後、寂しさを乗り越えて活動を続けれてこられた佐藤さん。ヴァイオリンと満寿夫さんに対する思いを、下記のように述べています。

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私は演奏家だから、本当は演奏することにしか、あまり興味がないんです。演奏を除けば、自分のことは、もうどうでもいい。でも多くの人に満寿夫の作品に関心を持ってもらうことはありがたいし、そのためになら、もちろん動きますよ。展覧会のオープニングにはたいてい出席するし、講演もしています。

展覧会をやると、私自身、励まされるんですよ。作品を見て改めて素晴らしいと思いました、と言っていただいたり、末永く元気でいてくださいねとか、ご活躍くださいね、などと、声をかけてくださる人もいます。これからも演奏活動だけではなく、満寿夫の作品に関わることもやっていきたい。

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佐藤さんは、7月19日静岡県熱海市内の病院で、肝臓がんのため逝去され、葬儀は近親者のみで営まれました。ご冥福をお祈りします。