ちゃんと手で洗います!


宮城県の鳴子温泉に行き、鳴子漆器を知った。
以前、NHKの「みちのくモノがたりスペシャル」という番組で、職人の後藤常夫さん(故人)にインタビューさせていただいたのだ。
取材のあと、美しい漆器を眺めていたわたしが「この器、食洗機に入れるのはどうなんでしょう」とボソッと呟くと、じろりと大きな目で見られてしまった。

後藤常夫さんに漆器についていろいろ教えていただきました


「ああ、すみません!もちろん手で洗いますんで!最初からそう思ってましたんで!」と、あたふたしながら、赤く塗ってある椀と箸を選んで「大切にしますんで購入させてください!」と雪深い冬の鳴子で後藤さんにお願いしたのを懐かしく思い出す。

本連載から生まれた青木さんの著書『母』

次はクローゼットの横に飾る絵を変えてみよう。ムツゴロウさんこと畑正憲さんが描かれたエゾシカは、愛嬌があって力強い(なぜムツゴロウさんなのかは、かなりまえの連載で触れたので、よかったら読んでください)。
その下には学生時代からの友人の家具職人が作ってくれた椅子を置いてみる。時間をかけて作られた綺麗なフォルムの椅子は置いてあるだけで素敵だ。主に猫が座る。

ムツゴロウさんの絵と友人作の椅子

対になってるもう一脚の椅子は、ピアノの横に置いてみよう。ベッドに寝転がり真正面にくるこの景色がとても気に入っている。ここも、主に猫が座る。