値上がりする商品の順番

商品の原価率はそれぞれバラバラであり、原価率の違いによって価格が上がりやすい商品とそうでない商品に分かれます。

インフレの場合、コストが上昇しますから、最終的にはすべての商品価格が上がっていきますが、商品ごとに価格が上がるタイミングにズレが生じます。具体的には、次の順番で価格が上がっていきます。

加工程度が低い食品→加工程度が高い食品→調理が必要な食品→加工程度が低い工業製品→加工程度が高い工業製品

2021年後半から商品の値上げが顕著となっていましたが、真っ先に価格が上がったのは、パン類や食用油など加工程度が低い食品でした。その後、菓子類、即席麺、冷凍食品などに値上げが波及し、さらに外食の値上げにつながってきたという図式です。

【図表】2022年1月以降の値上げ商品リストその1(*※値上げを複数回行っている商品については初回のみ記載 出所各種資料をもとに筆者作成)

あくまで一般論ですが、この順番は値上げが進む順番であると同時に、単価が高いという点で価格の順番でもあります。つまり高額商品ほど、価格が上がるタイミングは遅いということになります。