左:宮舘涼太(Snow Man)、右:市川海老蔵 『SANEMORI』の制作発表記者会見に臨む(撮影◎本社 中島正晶 以下すべて)

『SANEMORI』制作発表記者会見

この夏、十三代目市川團十郎白猿襲名を発表した市川海老蔵。2023年1月、新橋演舞場で、「初春歌舞伎公演 市川團十郎襲名記念プログラム『SANEMORI』」の上演が決定、その制作発表記者会見が、10月4日にホテルニューオータニ「おり鶴 麗の間」にて行われた。市川海老蔵とSnow Manの宮舘涼太が袴姿で登場し、舞台への思いを語った。

『SANEMORI』は、古典歌舞伎の名作『源平布引滝』より『実盛物語』を主軸にした作品で、平家に仕える武将斎藤実盛が、恩義のある源氏に忠義を尽くそうとする生き様を描いた、ドラマ性が高い時代物の名作である。

本作は、2013年から自主公演として始めた「ABKAI(えびかい)」の5回目(2019年)に、渋谷Bunkamuraシアターコクーンで上演し、海老蔵は源義朝の霊、義朝の弟源義賢、斎藤実盛の3役を務めた。さらに当時はジャニーズJr.としてデビュー前だったSnow Manの宮舘涼太が源義仲、阿部亮平が手塚太郎光盛として出演。“伝統の継承”と“新時代の歌舞伎の創造”を融合させた舞台として、注目を集めた。

2019年の公演時には、海老蔵としての最後とし、『ABKAI2019~第一章FINAL~』と銘打った。今回、「市川團十郎襲名記念プログラム」の演目になるが、「ABKAI」の今後は「これから考える」とのこと。

「〈ABKAI〉は“新しいことをやっている海老蔵”、“走り続けている海老蔵”が1つのテーマだったと思います。しかし今後は自分のことではなく、せがれや娘の世代や、さらにその次の世代と、未来に対しての公演形態を考える方向にシフトチェンジしたいなと」(海老蔵)

〈ABKAI〉ならぬ〈DANKAI〉が開催されるかも?