歌舞伎界の次世代を担う若手たちが勢ぞろい。左から中村莟玉、中村隼人、坂東新悟、中村歌昇、尾上松也、坂東巳之助、中村種之助、中村橋之助。(撮影◎田中景子 以下全て)

僕たちの代で新春浅草歌舞伎をなくしてはならない

来春に浅草公会堂で上演される「新春浅草歌舞伎」の製作発表記者会見が11月29日、都内で行われ、歌舞伎俳優の尾上松也、中村歌昇、坂東巳之助、坂東新悟、中村種之助、中村隼人、中村橋之助、中村莟玉が登壇。3年ぶりとなる公演に向けて意気込みを語った。

お正月の風物詩として広く知られる「新春浅草歌舞伎」。次世代を担う若手が大役に挑む公演として40年以上の歴史を誇っている。新型コロナウイルス感染拡大の影響で2020年の公演を最後に開催が見送られてきたが、2023年1月に復活する。

座組みの筆頭となる松也は、2年連続で公演中止となったことを「非常にショックだった」とし、「これまでつないでこられた先輩たちのためにも僕たちの代で新春浅草歌舞伎をなくしてはならない。後輩たちにバトンを渡すのが一つの目標だったので、中止が続き、もしかしたらこのままなくなるのではと不安がよぎった」と当時を回想した。