簡単には貯まらないのに、何気ない行動であっという間に減ってしまうのがお金の怖いところ。ファイナンシャルプランナーの黒田尚子さんによると、実はお金を貯められる人とそうでない人には、それぞれ特徴があると言います(構成=山田真理 イラスト=チームおゆき)
経済的な「のりしろ」を持っておく
前回からの続きで最後にお伝えしたいのが、「何のためにお金を貯めるのか」ということについて。
コツコツと積み立てて老後の資金にする目的はもちろんあると思いますが、急激な円安や物価上昇、年金カットなどの不安材料が多いなかでより大きな意味が出てくるのが、経済的な「のりしろ」を持っておくということです。
たとえば通院でタクシーに乗る必要が生じた時、収支がカツカツだったとしたら、家計はそのまま赤字へ転落してしまうでしょう。しかし毎月いくらかでも貯蓄ができていれば、それを「のりしろ」として充てることができます。また、貯金のために家計を意識する習慣がついていれば、さらに節約できることがないかと検討することもできるのです。
お金との付き合い方は長年の習慣という面が強く、すべてを急に変えるのは難しいと思います。しかし何歳になっても、人は変わることができるものです。以下の「貯まる人に変わる思考&行動」を参考に、ぜひお金に対する意識を高めてみてください。