この記事の目次
〈症状〉病巣の位置により症状もさまざま
〈原因〉神経を覆う髄鞘が傷つく
〈治療〉投薬やリハビリなど症状別に対応 〈予防〉腸内環境の悪化やストレスに注意

〈原因〉神経を覆う髄鞘が傷つく

MSを発症するはっきりとした原因はわかっていませんが、免疫の異常である「自己免疫疾患」と言われています。本来は、細菌やウイルスから体を守るのが免疫システムです。ところが、その機能に異常をきたし、自分の体を標的として攻撃してしまうのです。

MSの場合、脳や脊髄の神経を覆っている髄鞘(ミエリンともいう)を、免疫機能が誤って攻撃してしまいます。わかりやすく説明するために電線にたとえると、電線はショートしないように、ビニールのような絶縁体でカバーされています。その絶縁体の役目をするのが髄鞘です。

絶縁体がダメージを受けて剝がれてしまうと、電線がむき出しになって放電してしまいます。それと同じように、髄鞘のいろいろなところに「脱髄」が起きることで、神経伝達がスムーズにできなくなり、さまざまな神経症状が表れるようになります。そして、再発を繰り返すことになるのです。

 

発症・再発のきっかけ