薬局によって薬代が違うワケ

医者に診察してもらって薬が必要な時は、処方箋(しょほうせん)を渡されます。

医者の処方する薬なら、どの薬局に持っていっても、支払う薬代は同じだと思われる方も多いでしょう。

ところが実際は、薬局によって支払う額は若干違うのです。

なぜ、同じ処方箋に従って薬を出してもらっても、薬局によって薬代が違ってくるのでしょうか。

『5キロ痩せたら100万円 「健康」は最高の節約』(著:荻原博子/PHP研究所)

じつは、調剤薬局で払う薬代は、次の4つの要素でその金額が決まります。

《1》調剤技術料
《2》薬学管理料
《3》薬剤料
《4》特定保険医療材料料

このうち、《3》の薬剤料は、医薬品の料金、《4》の特定保険医療材料料は、医療材料の価格なので、全国どこの薬局でも同じです。

けれども、《1》と《2》は、薬局によって違います。

《1》の調剤技術料とは、ひと月の調剤処理の実績状況によって変わります。

多くの病院の処方箋に対応している薬局は、数をこなすことができるので、1件あたりの調剤技術料が安くなるのです。

《2》の薬学管理料は、保守管理費用に相当するもので、ここには薬剤師による説明も含まれています。これも、大量のデータを管理している薬局は「数のメリット」により多少安くなります。

ですから、病院の中にある院内薬局と、病院のすぐ近くにある門前薬局は、処方箋をもらった患者の多くが利用するため、《1》や《2》の費用が安くなるというわけです。