医療費の節約術(2)いきなり大病院に行かない

「近所の小さな病院よりも、設備が整った大病院に行ったほうが、なんとなく安心だから」と言って、紹介状もなくいきなり大病院で診察を受けると、何時間も待たされたあげく、初診料のほかに7000円以上(2022年10月改訂)の「特別料金(選定療養費)」が上乗せされます。

病院によっては自由に設定できるため、1万5000円近く上乗せするところもあり、要注意です。しかも、この特別料金には、保険がききません!

紹介状もなくいきなり大病院で診察を受けると、自己負担額が高額になることもあるので要注意(写真:本社写真部)

たとえば、初診で5000円かかった場合は、健康保険の3割負担なら、自己負担は1500円になります。

けれど、この人が紹介状もなく大病院に行き、その病院の「特別料金」が1万円だったとすれば、この1万円は健康保険対象外のため、初診料と合わせて1万1500円を窓口で支払わなくてはなりません。

紹介状を書いてもらうには2500円の「診療情報提供料」がかかりますが、3割負担の場合、自己負担額は750円なので2250円で済みます。

2250円支払うのと1万1500円支払うのでは大違い。なぜ、こんなことになっているのでしょうか?