時代ものは、凜々しい紋付袴姿で

「2001年にきよしこの夜を初めて東京国際フォーラム・ホールAでやることになった時は、すごいプレッシャーを感じて。本番1週間くらい前から緊張で眠れなくて、高熱を出したりしました」とMCタイムに語った氷川さん。

「22年間、本当に多くのお客様がお越しくださいました。最後のホールAでのコンサートになりますが、今日で最後と言いつつ、来年の暮れもやってたらどうしよう。《最後詐欺》になっちゃう(笑)」と観客を沸かせる。

着流しに大きく描かれた睡蓮には、どんな逆境にあっても泥のなかから美しい花を咲かせる……そんな思いを込めた

そして、「コンサートの前半は《氷川きよしを作ってくれた作品》、後半は《今の思いをすべて伝えられる作品》をお送りしたいと思います」という言葉に、客席から大きな拍手が贈られた。

紋付袴姿では、日本レコード大賞を受賞した「一剣」。着流し姿で最新シングルの「甲州路」。演歌を中心に、多彩なナンバーを朗々と歌い上げる。その歌唱力の高さを再認識させられるとともに、まさに〈氷川きよし〉の真骨頂を味わった。