大関になるためには来場所の成績が重要になる

霧馬山は、先場所は小結で11勝4敗、今場所は新関脇として12勝3敗をあげた。大関に昇格する条件の一つが三役(関脇、小結)の地位で3場所連続の合計が33勝以上なので、来場所は二桁勝利を達成してほしい。
大栄翔も初場所10勝5敗、今場所12勝3敗なので、大関になるためには来場所の成績が重要になる。

14日目のNHKテレビの正面解説の鶴竜親方(元横綱・鶴竜)は、平成23年九州場所、平成24年初場所、同年春場所で3場所連続33勝をあげ、大関に昇進した。「まわりに何と言われようと、見ざる、聞かざる。全部シャットアウトして、自分の相撲に集中した」と話していた。

関脇と小結が大関、そして横綱にならないと、前頭の好成績の力士たちが上に上がれず、さらには十両の好成績の力士も幕内に行けず、詰まってしまう。実況の佐藤洋之アナウンサーが舞の海さんに意見を求め、千秋楽恒例の来場所の番付予想に二人で苦戦していた。私は「5月1日の番付発表を待ったらどうですか」とテレビに向かって呟いた。
三賞は、敢闘賞がカザフスタン出身の前頭14枚目・金峰山(初)、技能賞は霧馬山(2回目)、大栄翔(2回目)、殊勲賞は該当者がなかった。

春場所を盛り上げたにもかかわらず、残念だったのが前頭5枚目・翠富士だ。初日から10連勝し、11日目から5連敗。千秋楽に発表される三賞では、翠富士には、「きょう勝てば」という敢闘賞の条件がつけられた。対戦相手は出足と圧力が戻った元大関の前頭筆頭・正代。翠富士は、きめ出しで負けてしまい、敢闘賞を逃した。落ち込まないで、来場所も活躍してほしい。正代は昨年名古屋場所以来の二桁10勝をあげた。