【貯金】銀行口座は集約していく
まずは家計の現状把握が大切です。現在の資産と、年間の家計収支を算出することから始めます。簡単な方法として私が推奨しているのが、「貯金簿(R)」の作成。
貯金簿とは、預貯金、株などの運用商品、貯蓄型の保険、すべての財産を一覧にしたノートのことです。それぞれの銀行口座の残高や運用商品の評価額を、年金が支給される偶数月の末日に記入。合計すると、現時点の資産総額がわかります。
老後破綻は収支の赤字のペースを把握していないため起こるもの。そういった意味でも、貯金簿は役に立ちます。昨年と今年の同月で比較すると、1年間の貯蓄の増減がわかる。
もし現在65歳で年間50万円の赤字があるとしたら、95歳まで生きたとして、30年間で1500万円の累計赤字に。貯金の減るペースを知ることで、先の見通しが立ち、お金の使い方や財産の動かし方を調整できるのです。
また、銀行口座が多数ある場合は、2~3つに絞ること。しばらく年金生活を送ると、どの銀行が使いやすいかがわかってきます。そこをメインバンクにして、集約するといいですね。
なお、自分の口座にほとんどお金がなく、夫名義の財産ばかりという人もいるかもしれません。そのままだと、夫が急死したり、認知症と診断された時、すぐにはお金を引き出せない事態に。妻の口座にもある程度の金額を入れておくこと。
さらに70代に入ったら、夫婦それぞれに家族カード(代理人カード)を作ることも検討しましょう。本人以外の家族が預金を引き出すことができます。