(イラスト:多田景子)
がむしゃらに老後資金を貯めるのはもうおしまい。年金受給以降は上手にお金を管理し使うことが必要になります。ファイナンシャルプランナーの畠中雅子さんに「資産の見直し時」を教えてもらいました(構成=村瀬素子 イラスト=多田景子)

あなたは家の財産と収支をきちんと把握していますか? というのも、老後に十分な貯えがあったとしても、いざという時に使えないケースがあるからです。

たとえば、老人ホームに入りたいけれど、資産のほとんどが不動産や有価証券などで預金が少なく、すぐには入居費用が払えない。夫が認知症になったが、財産がほぼ夫名義の運用商品だったため現金化できないなど。老後は予想以上に生活費を「使う」ことが増えていきます。

ですから、年代によって、お金を管理する方法を変えていかなければなりません。

年金生活に入る65歳、まだまだ活発に動ける70歳、後期高齢者になる75歳、この3つのタイミングで、貯蓄、保険、投資、不動産といった財産を、どう見直して使っていけばいいのかをお話ししていきましょう。