礼真琴さん「この作品に挑戦でき、とても幸せ」

実は星組はフレンチ・ロック・ミュージカルと縁が深い。礼さんと舞空さんのトップお披露目公演は今作と同じドーヴ・アチアによる『ロックオペラ モーツァルト』(2019)。その後も、『ロミオとジュリエット』(2021)、『Le Rouge et le Noir ~赤と黒~』(2023)など、フランス発の人気ミュージカルで経験を積み重ねてきた。

礼さんも『1789』の公演を熱望していたようだ。

「8年前の月組さんで上演された『1789』を拝見した時、楽曲のすばらしさとともに、組全体が一つになってパワーを客席に届けていて、感動しました。いつか自分も挑戦してみたいと夢見るようになって。『ロックオペラ モーツァルト』の時に、ドーヴ・アチアさんにお会いして、せっかくの機会なので『1789』のすばらしさを熱く語らせていただいたんですね。『機会があったらどこかで歌えたらいいね』とお話ししたことが、今回こうして実現できたこと、この作品に挑戦できることに、とても幸せで、身が引き締まる思いです」(礼さん)

「いつか自分も挑戦してみたいと夢見るようになった」と語る礼真琴さん(写真撮影:本社・奥西義和)

潤色・演出は、15年の月組版、東宝版をともに手掛けた、小池修一郎さん。オリジナル版から、少しずつアレンジを加えてきた小池さんは、今回の星組バージョンについて次のように語る。

「『1789』はそもそも群像劇として作られておりますので、オリジナル版はいろんな人が均等に描かれているんです。(今回は)ロナンとオランプという二人に焦点を合わすような公演になります。このドラマをロナンの物語として見ると、より感動が深いと思います」(小池さん)