ウクライナに戦闘機

ウクライナのゼレンスキー大統領は4月、ポーランドを訪問し、戦闘機F16の供与を要請した。特徴的なのは、ゼレンスキー氏が初めて自らの外遊を事前に公表したことだ」=廣瀬氏

「ウクライナ空軍は古い機体を飛ばしている。ポーランドはF16ではなく、ミグ29の追加供与を表明した。能力の高いF16は訓練が必要だが、ミグ29はすぐ乗ることができる」=小泉氏

伊藤小泉氏は番組で、ウクライナがF16を求めた理由として、米国製のF16にはロシアの防空システムをたたく力があると指摘しました。戦闘機の数が十分ではないウクライナにとり、ミグ29もありがたいのですが、旧ソ連製の古いミグ29ではロシアから制空権を奪えません。ただ、小泉氏によると、ウクライナ空軍にF16が供与されたとしても、半年くらいの訓練が必要になるそうです。ウクライナにおける戦闘はしばらく続くと見られます。

「ミグ29」14機をウクライナに供与©️日本テレビ

吉田ゼレンスキー氏には、隣国ポーランド、そしてNATOとの信頼関係をロシアに示す狙いがあったのでしょう。ウクライナが反転攻勢していくためには、陸と空でロシアを押し返す必要があります。戦車については、ドイツ製のレオパルト2の供与が始まり、米国製のM1エイブラムスが今年秋にも引き渡される見通しです。ゼレンスキー氏はその後も空軍への支援を求めて、広島G7サミットにも出席しました。ロシアを刺激すると慎重だった米国も、欧州各国がF16を提供することを認める姿勢に転じました。戦闘の長期化をにらみながら、支援を続けていく必要があると私も思います。