大規模地震発生時には通電火災に要注意!
大規模地震発生時には、複数の場所で火災が同時に発生するおそれがあります。
関東大震災では調理火を原因とする火災が多数発生しましたが、1995年の阪神・淡路大震災や2011年の東日本大震災で発生した火災では、停電から復旧して再通電した際に発生する「通電火災」が出火原因の多くを占めました。実際に、出火の原因が特定されている火災のうち、阪神・淡路大震災では6割が、東日本大震災の本震では過半数が通電火災だったという報告もあります。
通電火災は、主に「地震の揺れで転倒した暖房器具が可燃物に接触したまま、停電が復旧した場合」と「停電が復旧した際に、損傷した電化製品などに再通電し配線がショートした場合」に発生します。また、通電火災が発生した時にはすでに住人が避難所などに移動しており、出火の発見・消火が遅れて延焼につながってしまうことも多いようです。
複数箇所で通電火災が発生すると、火災旋風などの大規模地震火災につながるおそれがあります。日頃から対策を講じておき、地震発生後にも出火を防ぐ対応を取ることが重要です。