主題歌「人間賛歌」を歌う坂本冬美さん

 

この楽曲に負けないように

船越さんは、会見中に、坂本冬美さんが歌う今回の舞台の主題歌、「人間賛歌」が流れると、思わず涙ぐむ場面も。
「この曲を聞いただけで『赤ひげ』の世界が伝わります。稽古中に流れると恥ずかしいことに目頭が熱くなって…63ですよ、私。この楽曲に負けないように演じたいし、エールであり乗り越えたい大きな山です」と感謝の気持ちを述べた。会場には坂本さんからの熱いメッセージも届けられた。

坂本さんとは、2023年に放映されたTBS系のドラマ『ひとりぼっち ―人と人をつなぐ愛の物語―』で元恋人役を演じている。同ドラマを手掛ける石井ふく子プロデューサーは、船越さんのデビュー作『父の恋人』(1982)からのつき合いだ。

『赤ひげ』の原作は、江戸の養生所で貧しい人々を救う医師らを描く山本周五郎の時代小説「赤ひげ診療譚(たん)」。船越さんはすでに、2017年からNHK―BS時代劇でも『赤ひげ』を4シリーズで主演しており「これまで大切に演じてきて、ライフワークにしたいと思ってきた」と語った。