後輩たち、頼むから勝ち進んでくれ!

3年生任意の朝練習に欠かさず出席し、放課後は3年生の練習時間以外にも残ったり、自分で知り合いを頼って場所を確保して練習したりしていた。
食生活や整体などにも十分気を遣って、痩せすぎ太り過ぎ、痛みのある場所のメンテナンスにも余念がない。
夜になると近くで後輩達が素振りしている場所に合流して汗をかく。
フラフラになって夜中0時あたりまで振っていることもあったようだ。

また後輩達への眼差しは、一層穏やかで優しさに溢れるようになった。なぜなら…。

彼らが秋季大阪大会で勝ち進んでくれればくれるほど、国体と決勝戦の日程が重なって、国体のベンチ入りメンバーに翔大を含む3年生の甲子園補欠メンバーから選ばれることになるからだ。

頑張れ後輩たち。頼むから勝ち進んでくれ!

拝むような気持ちで彼らの勝ち上がりを見守っていたに違いない。
いや本当にスリスリ手を合わせて背中を丸め、拝むように速報を待っていた私にはよくわかる。
頑張れ履正社!…うちの子出てないけど。

だんだん電話口から疲労と焦りとみなぎる自信、いろんなものが感じられるようになり、少しオーバーワーク気味でハイテンションになっている息子が心配になりだした。よく夜中に目がパッ!と覚めて素振りをしに外に出ることもあったようだ。