(イラスト◎大野舞)
スピリチュアリストとして、さまざまな角度から読者のお悩みに答え、生きる指針を示してくれる江原啓之さん。現在は熱海に在住し、ていねいな暮らしをしながら日々「生きる上で大切なこと」を発信し続けています。『婦人公論』のリニューアルにあたって始まった新連載「〈幸せぐせ〉を身に着けよう」。第23回は「パート先の後輩への注意がパワハラだと問題に。どう対応すべき?」です。

Q パート先の後輩への注意がパワハラだと問題に。今後、どのように対応すべき?

A)言葉や態度に気をつけて注意をする

B)業務に支障がない限り注意しない

職場で大事なことは何か

仕事場における人間関係の悩みは、大なり小なりあるものです。それに加えて、パワハラ、セクハラ、モラハラなど、何かにつけてハラスメントが取り沙汰される時代ですから、言動に気を使うという人も多いでしょう。とはいえスピリチュアルな視点で見れば、いたってシンプル。そこは何をする場所で、どんな結果が得られればいいのかを考えればよいだけです。それで言うと、職場は個人の労力を提供し対価をもらう場所。大切なのは、仕事がスムーズに回って最大限の成果を出せることです。その視点から導き出した幸せぐせは、Bとなります。なぜなのか、理由を詳しく述べましょう。

もしかしたら、この方が後輩に注意したのは、相手に改善してもらわないと業務が滞るなど一緒に仕事をする者として当然の対応だったかもしれませんね。ところが相手は注意された内容そのものよりも、注意されたという事実に対してプライドを傷つけられたと感じた。だからパワハラだと騒いだ、という場合もあります。また、「××さん、これはやめてね」と言っただけだったとしても、声が大きかったり、イライラした気持ちが反映されていたりして、「強く叱られた」と感じてしまったケースもあるでしょう。

とはいえ、注意するほうも人間です。細心の注意を払っていたとしても、感情は出るでしょうし、それを相手がどう受け取るかまではコントロールできません。であれば、Aのように気をつけていても、再びこのようなトラブルになる可能性があるわけです。それに、そこにばかり注力していたら心が疲弊し、自分の仕事がままならなくなりかねません。それでは本末転倒です。