「自分はダメだ」で終わるのではなく、「自分はダメだから頑張るんだ」って素直に思うことができてよかったです(写真提供:相川七瀬さん 以下すべて)
歌手としての活動を続けながら、3児の母でもある相川七瀬さん。子育ての傍ら受験勉強に励み、45歳で國學院大學神道文化学部に合格、さらに2024年4月からは同大学大学院に進学します。歌手・母親・学生と三足の草鞋を履く相川さんに、今までの人生の歩みと共に、活動の原動力を伺いました(構成◎丸山あかね)

死に物狂いで卒論を書いて

國學院大學神道文化学部を卒業し、4月から大学院へ進学します。大学では日本の文化や神道について学びました。卒論のテーマは「変わりゆく地縁の中での新しい祭りの意義」。現代の、特に都心では地縁が薄くなっていて、神社も氏子がいなくなってきている。

そもそもどこが自分の暮らす地域の氏神様なのかさえ知らない人が増えています。地方は地方で若者が故郷を離れてしまい祭りをしようとしても人手が足りない。80代の人たちが中心となって行い、70代は若手といわれているというのが現状です。そんな中でどうやって伝統的な祭りを継承していけるのか? といったことについての論文をまとめました。

卒論は冗談ではなく、ホントに頭がパンクするかと思いました(笑)。書き始めたのは8月だったのですが、どんどん内容に納得できなくなってきて、11月に違う観点から書き直すことにしたんです。なので、12月は追い込みで本当にしんどかった。途中で先生に見せたら赤字だらけで戻ってきたりもして、とにかく提出する直前までパニック状態でした。