主な化学繊維
化学繊維とは、人工的に作られた繊維のことです。製造方法によって「再生繊維」「半合成繊維」「合成繊維」の3つに分けられます。このうち、衣類によく使われるのは再生繊維と合成繊維です。
<再生繊維>
綿や木材などを溶かして作ったものを「再生繊維」といいます。
・レーヨン
木材パルプを原料とする繊維。
光沢感があり、吸湿性や保湿性、消臭性に優れています。
シワになりやすく乾きづらいのがデメリットです。
・キュプラ
綿を原料とする繊維。
吸放湿性に優れ、さらっとした着心地です。レーヨン同様に光沢感もあります。
シワになりやすいことや、摩擦に弱く羽毛立ちしやすいことなどがデメリットです。
<合成繊維>
合成繊維は、主に石油を原料とする繊維です。軽くて丈夫な傾向にあります。
・ポリエステル
セーターやワイシャツ、スポーツウェアなどによく使われている繊維。
シワになりにくく乾きやすいので、コットン繊維に混紡することがよくあります。
においや汚れを吸着しやすく、こまめに洗濯する必要があるのがデメリットです。また静電気も起こしやすいので、洗濯する際は柔軟剤を使うとよいでしょう。
・ナイロン
耐久性が非常に高いことから、スポーツウェアやバッグなどによく使われている素材。水濡れに強く、乾きやすいのもメリットです。
一方熱には弱く、乾燥機やアイロンを使用すると変形してしまう恐れがあります。
・アクリル
保温性が高い冬向けの素材。セーターや靴下などに使われることが多くあります。
毛玉ができやすく、静電気も発生しやすいのがデメリットです。
・ポリウレタン
伸縮性に優れた丈夫な素材。アンダーウェアなどに使われるほか、靴のインソールやソファーの生地表面のコーティングなど、幅広い用途に使われています。
ただし、熱や紫外線、湿気、塩素に弱く、経年劣化しやすい素材です。