(写真:本社 奥西義和)
7月6日の『さんまのお笑い向上委員会』に芸人・おばあちゃんがしゅんしゅんクリニックPとのコンビ「医者とおばあちゃん」で登場。77歳憧れた芸人は?と聞かれ「ダイマル・ラケットさん」と笑いを誘った。

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71歳で吉本の芸人養成所であるNSC(吉本総合芸能学院)に入学。お笑い芸人となった「おばあちゃん」。77歳となった現在、芸歴5年の「新人」として月に3回、東京・神保町にあるよしもと漫才劇場の舞台に立っています。過去には乳がんや卵巣がんを患った経験もあり、NSC在学中には夫の看病や実兄の介護に追われたことも…。それでも夢を諦めず、いまや“国民的おばあちゃん”として人気に。いったい何がそのパワーの源になっているのでしょうか。これまで歩んできた道のりを振り返りつつ、いくつになっても人生を楽しみながら過ごす秘訣を伺いました。(全3回/第1回。構成◎内山靖子 撮影◎本社 奥西義和)

70代でも「やりたいことはやりたい」

今回のような取材をお受けする度に、「70代で、なぜ芸人を目指そうと思ったんですか?」と聞かれます。

でも、そもそも私は「70代だからやりたいことをやっちゃいけない」とはこれっぽっちも思っていなかったんですね。やりたかったから、ただやっただけ。

「その年齢ですごいですね」と、みなさんに言われる度に、ああ、そんなに珍しいことだったのかって(笑)。

38歳のときにステージ4の乳がんになって手術で左胸を摘出し、それ以来、左胸はずっとえぐれたままです。

1年後にはがんが卵巣に転移して、そのときは「治療費がかさんで主人に迷惑をかける」と、悩んだこともありました。

60代半ばには膝の骨が壊死して即手術。骨を切って壊死した部分を除き、チタンプレートを入れてボルトで固定。リハビリに2年かかりました。