女優の紺野美沙子さん(左)と防災心理学の専門家・矢守克也さん(右)(写真提供:グリーンオフィス、矢守克也さん)
『婦人公論』8月号(7月15日発売)では、「豪雨、地震、台風……今すぐ見直すわが家の防災」という特集を組み、自然災害への備えについて特集しました。そのなかから、選りすぐりの記事を配信します。
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命を守るために、防災用品などものの準備はもちろん、《心の準備》もしておきませんか。神奈川県と富山県の2拠点生活をしている女優の紺野美沙子さんが、防災心理学の専門家、矢守克也さんに災害時に役立つアドバイスを聞きました (構成:上田恵子)

前編よりつづく

「生活防災」の備えは楽しく快適に

矢守 紺野さんは日常生活のなかで、何か災害に備えていらっしゃることはありますか?

紺野 恥ずかしながら大したことはしていないんです。ただ、東日本大震災の時に帰宅難民になられた方が「ハイヒールで歩くのがつらかった」と言っていたので、履く靴は普段からスニーカー一択にしました。

あとはヘルメットを自宅に置いているのと、バッグに入れて持ち歩く小さなペンライトを買いました。暗所で被災した時に便利ですし、閉じ込められた時に居場所を知らせる光源にもなるので。

矢守 いいですね。そのペンライトは、まさに義母が熊本地震で停電した際に役立ったと言っていました。ほかに助けを呼ぶためのホイッスルなどもおすすめです。食料品はどうですか?

紺野 水は一番重要なのでペットボトルを数箱分、ストックしています。食品はレトルト食品やインスタントラーメン、缶詰パンなど。あと、富山には美味しい水が湧き出る名水スポットがあるんです。月に数回通って汲み置きした水があったので、今年の地震の時も助かりました。