塗り終わったピンクの爪に、満面の笑みで息を吹きかける姿は、まるで少女のよう…(写真:stock.adobe.com)
時事問題から身のまわりのこと、『婦人公論』本誌記事への感想など、愛読者からのお手紙を紹介する「読者のひろば」。たくさんの記事が掲載される婦人公論のなかでも、人気の高いコーナーの一つです。今回ご紹介するのは東京都の60代の方からのお便り。老人ホームにいる母親に会いに行くとき、思いつきでピンクのマニュキアを持っていくと――。

マニキュアで少女のように

老人ホームにいる母に会いに行ったときのこと。母に塗ってあげようと思いついて、ピンクのマニキュアを持参しました。

母は食堂で3人の入所者と雑談をしていたため、「せっかくなので、塗ってみたい方は手を出してください」と言うと、全員が手を差し出します。

塗り終わったピンクの爪に、満面の笑みで息を吹きかける姿は、まるで少女のよう。90歳を過ぎておられる方が、「マニキュアは生まれて初めて。綺麗だねえ」とうっとりしていました。

また別の日、買ったばかりの日傘を持って行ったことも。内側が水色で、黄色やピンクのお花が描かれたかわいいデザインです。

開いてお見せすると、男女を問わず「ワ〜」「ステキね」と口々に歓声が上がります。