通販サイトを見ていたら「在庫残りわずか」といったメッセージが表示され、焦ったことはありませんか?こうした、消費者の冷静な判断を阻害し、企業側に都合のいい行動に導くウェブサイト・アプリの画面づくりのことを「ダークパターン」と呼びます。中には虚偽の表示をして消費者の行動を煽るケースもあるようです。ダークパターンの具体例や、惑わされない心構えを解説します。
この記事の目次
ダークパターンとは
ダークパターンとは、企業側に都合のいい行動をとらせるために、消費者を欺くような作りをした、画面デザインや表示のことです。さらに、虚偽の在庫数やレビューを表示して購入へと誘導する悪質なケースも報告されています。
これにより、「必要ではなかったのに購入してしまった」「思わぬ契約をしてしまった」といった、消費者が損をする事態が引き起こされます。
ダークパターンは今や、インターネット上のあちこちで目にする存在です。2023年4月に発表された東京工業大学の研究室の調査によると、ショッピングや音楽などの国内主要アプリ200個のうち、93.5%でダークパターンが使用されていたことが明らかになっています。
事態の深刻化を受け、2022年にはOECD(経済協力開発機構)が報告書を公表し、ダークパターンを7つのタイプに分類しました。
具体例を混じえて紹介していきます。