イメージ(写真提供:Photo AC)
日本ではたびたび、特定の犬種の人気が爆発し、全国で一斉に飼われ始める「犬種ブーム」が発生してきました。今回は、その中でもテレビや漫画がきっかけで一大ブームが発生した犬種と、今注目されている犬種をご紹介します。

テレビで、漫画で…人気になった犬たち

〈シェルティ(シェットランド・シープドッグ)〉

1950年代、ドラマ『名犬ラッシー』がきっかけとなって、日本でコリーブームが発生しました。

ただ、この作品に登場する「ラッシー」は「ラフ・コリー」という大型犬で、飼育には広いスペースを必要とすることから、日本の住宅で飼育するのは容易ではありませんでした。そのため、ラフ・コリーと模様が似ていて、より体が小さいシェルティに人気が集まり、シェルティブームが生まれたのです。

その後、1975年にドラマが再放送されたことで再びシェルティ人気が高まり、1980年代ごろまでブームが続きました。

〈シベリアン・ハスキー〉

ブームのきっかけは、漫画『動物のお医者さん』(1987年連載開始)に登場するシベリアン・ハスキーの「チョビ」です。オオカミのような野性的な見た目と人懐っこい性格とのギャップに魅了される人が相次ぎました。

バブル期だったこともあり、1980年代後半から1990年代前半にかけてシベリアン・ハスキーを飼う家庭が増加します。

ただ、シベリアン・ハスキーは体が大きく、かなりの食事量や運動量が必要な犬種です。ブームが去り始めると、世話をしきれなくなった人々による飼育放棄が目立ち始めて問題となりました。

〈チワワ〉

2002年、「アイフル」のCMに俳優・清水章吾さんとチワワの「くぅ~ちゃん」が登場し、一大チワワブームが巻き起こります。当時、つぶらな瞳をうるうるさせて「クーン」と鳴くくぅ~ちゃんにハートを掴まれた人は多いことでしょう。

チワワの人気は今も根強く、人気の犬種ランキングをまとめたサイトでは、トイプードルやポメラニアンなどの小型犬とともに、よくランキング上位に名を連ねている様子が見られます。

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