風邪予防の習慣として行われている「うがい」。子どもの頃、帰宅すると「うがいをしなさい」とよく言われたものです。そんな身近な「うがい」ですが、実は1000年以上前から続く深い歴史があることをご存じでしたか?今回は、「うがい」の意外な歴史とその語源、効果的な方法についてご紹介します。
平安時代から続く「うがい」の習慣とその語源
「うがい」の歴史は意外と古く、平安時代の後期にはすでに行われていました。もともとは、口の中を清潔に保ち、口内の炎症を和らげるための方法として取り入れられていたようです。
現在ではひらがなで「うがい」と表記するのが一般的ですが、漢字では「嗽」と表し、水や薬で口をすすぐことを意味します。興味深いのはその語源。一説には日本の伝統的な漁法「鵜飼い」に由来するとも言われています。
鵜飼いとは、鵜という水鳥を使って魚を捕る伝統的な漁法のこと。鵜は一度魚を飲み込み、首に結んだ紐で魚を吐き出します。この鵜の様子が「うがい」の動作に似ていることからだそうです。