(イラスト:なめきみほ)
美容の世界は日進月歩。若い頃に覚えたスキンケアやメイク法などを、何十年も変えずに続けていてはもったいない。大人ならではの美容法を見直してみませんか(イラスト:なめきみほ)

Q.髪がパサつきます。どうすれば、つやと潤いのある髪になるの?

大人の女性って、マットな質感が好きですよね。肌だけじゃなく髪も」。ある日、若い人からそう言われ、思わず苦笑いしてしまいました。

確かに、パリコレなどでは、モデルの髪にパウダーをまぶし、あえてマットな質感を演出することがあるけれど、私たちのそれはまったく別。「マットにしようとしなくてもマットになっちゃうのよ」と苦笑いで答え、君たちも大人になればわかるよ、と心の中でつぶやいたものです。

マットとは、光沢やつやのない落ち着いた質感のこと。モードの世界では、そんな質感がクールでカッコよく見えるのだと思います。

けれど私たちの場合は、髪の表面にあるキューティクルが不揃いになって光を反射しにくくなっているだけ。顔の皮膚と同様、頭皮の状態も変化し、ハリのある髪が生えにくくなっているのも一因です。

そして、髪につやがなくなると、とたんに疲れて老けた感じになってしまうのが困りもの。髪は《顔の額縁》とはよくいったもので、顔立ちや表情まで暗く沈んだ印象に見せてしまいます。