(写真提供:Photo AC)
国士舘大学大学院客員教授・八幡和郎先生は、「近代日本において、全国のどこで生まれても地元の各都道府県に名門高校があり、良質な高校教育を受けることができることは国力の源泉となってきた」と語っています。当連載では、そんな八幡先生の著書『日本の名門高校 - あの伝統校から注目の新勢力まで』から一部を抜粋し、全国の名門高校をご紹介していきます。今回取り上げるのは「女子学院高校」です。

女子学院高校 私立/女子校/中高一貫/東京都千代田区一番町

東京の「女子御三家」の一つで、校風は自由闊達

女子学院高校は、中高一貫教育によるプロテスタント系の学校で、通称は「JG」。教派は長老派(プレスビテリアン。英国起源でカルバン派)で、日本テレビ本社跡地に隣接し、千代田区一番町に所在する。JR市ケ谷駅から近い。高等学校においては生徒を募集しない、完全中高一貫校である。

新栄女学校、桜井女学校という2つの学校が合併し、明治23年(1890)に矢嶋楫子が、「女子学院」の名のもとに現在地に校舎を新築移転し、院長となった。大正9年(1920)、女子学院の高等科は東京女子大学に統合された。

女子学院高校では、現在も毎朝礼拝が行われ、週1時間「聖書」の授業がある。矢嶋楫子は「あなたは聖書をもっています。だから自分で自分を治めなさい」として、校則を設けなかった伝統があり、自由闊達な校風の学校として知られる。

当校の生徒は積極的で気が強いといわれ、よく知られたたとえ話に、「もし、道に空き缶が落ちていたら……」というのがあって、桜蔭の生徒は、「本を読むのに夢中で缶が落ちていることに気づかない」、雙葉の生徒は、「そっと拾ってゴミ箱に捨てる」、女子学院の生徒は、「その空き缶で缶蹴りを始める」という逸話がある。

2025年度の大学合格者数は、東京大学が28名、京都大学7名、早稲田大学160名、慶應義塾大学84名や上智大学98名となっている。

幸田文(作家)、辛酸なめ子(漫画家、コラムニスト)、荒木道子(女優)、吉行和子(女優)、膳場貴子(アナウンサー)、今井通子(登山家)、黒木香(AV女優)、和久田麻由子(アナウンサー)などが主な卒業生である。