集まることを禁じられ、仕事のスタイルが変わった方は多いでしょう。芸能も、その影響を大きく受けた世界のひとつです。慣れない生活様式のなかで働かざるをえないまま、清水ミチコさんが大根仁さん、マキタスポーツさんと語り合う、日々の気づきとは(撮影=大河内禎)
腰を据えて観返した作品
大根 観てますよ、清水さんのYouTube。野上照代さんのモノマネが最高で……。
清水 わー! 誰も知らないと思ってたからうれしい。ありがとうございます。
マキタ 僕はまだ観てないなあ。
清水 黒澤明監督の記録係として有名な方なんだけど、あの人のモノマネを披露しないまま死ぬのは心残りで。(笑)
大根 意味なく圧が強いんですよね(笑)。三船敏郎さんのことを「ミフネ」って呼び捨てしたりして。それにしても、清水さんの目のつけどころにはびっくりしました。
マキタ ミチコさんって、人気が出ようが出まいが関係なく、自分のツボに入った人のマネをし続ける周期が時々やってきますよね。
清水 「瀬戸内寂聴期」とか「フジコ・ヘミング期」とかね。
マキタ 自分がやりたくてやってるだけだから、量のバランスを考えずにその人ばっかりやるし。
清水 野上照代さんも、「誰?」「わかりません」っていうコメントをけっこうもらった(笑)。でもおかげさまで、私の気は済みました。
大根 あれはいいですよ。もっと磨きをかけてください。
清水 私、しばらく映画館で映画を観てないんですけど、大根さんのお仕事はコロナ禍の影響が大きいんじゃないですか?
大根 ここ2年は大河ドラマ『いだてん』をみっちりやっていたので、今年は準備の期間だったんですよ。来年に向けての映画やドラマの脚本を書いたり、企画を立てたり。あとはアニメの仕事だったりして、仕事上の影響はそこまで大きくなかったですね。
清水 監督の仕事ってひとつひとつのタームがすごく長いんだ。
大根 タイプによりますね。僕は自分で取材もするし、ホンも書くので。企画の立ち上がりから始めると、どうしても長くなっちゃう。