時事問題から身のまわりのこと、『婦人公論』本誌記事への感想など、愛読者からのお手紙を紹介する「読者のひろば」。たくさんの記事が掲載される婦人公論のなかでも、人気の高いコーナーの一つです。今回ご紹介するのは高知県の70代の女性からのお便り。商店を営む夫と見合い結婚、毎日休む暇もなく働いて――。
嫁に来るんじゃなかった
私が夫とお見合い結婚したとき、姑は50歳で《戦争未亡人》だった。商店を営んでいて、夫が店長。当時は大変繁盛していた。
朝7時にシャッターを開け、閉店の夜9時までずっと立ちっぱなし。商品補充や掃除、お客様対応などで、休む暇もない。
夕方になると足がパンパンに腫れた。ちょっと体を横にして休みたいと思っても、姑がいるのでそれもできず……。こんなところに嫁に来るんじゃなかった、と後悔した。
結婚して1年ほど経ち、長女を出産。親友がお祝いの品を持って、婚家まで来てくれた。とてもうれしかったが、後日電話があり、「すごい感じのお姑さんやな。私だったら一日も一緒にいられないタイプやわ」と案じてくれた。
夫はマザコンで、姑が言うことは何でもハイハイと答えるから私は面白くなかった。泣いて実家に帰ったこともあったが、母になだめられて戻った。