名脇役としてテレビや舞台で活躍してきた芦屋小雁さん。2018年、血管性認知症とアルツハイマー型認知症の合併型を患っていることを公表した。現在は、30歳下の妻・勇家寛子さんのサポートを受けながら仕事を続けている。記憶が曖昧になっても、舞台への思いは強い。(構成=野田敦子 撮影=福森クニヒロ)
佐々木蔵之介さんも驚きの瞬発力
寛子 昨夜、小雁さんが出演したドラマ『ミヤコが京都にやって来た!』を一緒に見ましたね。
小雁 覚えてへん。
寛子 「これ、わしか? わし、こんなんやったっけ?」って言いながら見てましたやん。
小雁 あはははは。
寛子 小雁さんが主演の佐々木蔵之介さんに駆け寄るシーンがあるんですけど、瞬発力があってすばらしかった。蔵之介さんもびっくりされて、「ええアクションですねえ!」って言うてくれはったんですよ。
小雁 ええ天気やねえ!
寛子 ほんまに、ええ天気!暑うないですか?
小雁 大丈夫、大丈夫。
寛子 今回のドラマに出演が決まったきっかけは、18年公開の映画『噓八百』でした。その時ご一緒した蔵之介さんが、小雁さんの演技を見て、「大御所やのに、芝居のテンポや間合いが若い。僕も小雁さんみたいになりたい」とおっしゃって、今回呼んでくださったんです。
小雁 (カメラに向かってとびきりの笑顔を作る)
寛子 小雁さん、カメラに撮られるの好きなんです。(笑)
小雁 (見つかった! というようにおどけた表情で)あははは。