「他人がどうかは関係ない。自分にとって何が大事なのか、必要なのかを見極める。それが私の節約ポリシーです」(撮影:富本真之)
祖母も母も「しまり屋」で、それが当り前と思って育ったと言う松本明子さん。値上げラッシュで家計への負担がさらに増す状況でも、ケチケチ生活による土台があるから慌てないと話します。その極意を聞きました.
(構成=福永妙子 撮影=富本真之)

自分にとって何が大事か見極める

ここのところ、食材も生活用品も値上がりがすごいですね。今まではスーパーでカゴいっぱい買っても3000~4000円で済んでいたのに、5000円を超えることが増えてドキッとします。でも、こういう大変な状況でも慌てません。「芸能界きっての倹約家」と呼ばれる私は、これまでどおり、自分なりの節約術を実践するのみですから。

考えてみれば、芸能界で売れなくて貧乏だった時も、ブレイクして少し余裕ができた時も、お金に振り回されず、身の丈に合った生活をしてきたおかげで、さほど心配せずに済んでいるのかもしれません。他人がどうかは関係ない。自分にとって何が大事なのか、必要なのかを見極める。それが私の節約ポリシーです。

私の場合、よほどのことがない限り、5000円以上の現金は持ち歩きません。手持ち額を決めておけば、買い物にもブレーキがかかりますから。ちなみにお財布は、「お金が貯まる」と言われているトンボ柄の長財布を愛用中です。(笑)

衝動買いはもちろんしません。実は、若い頃に勢いで買って、眠れなくなるほど後悔した経験があるんです……。だから今は、「本当に必要なのか」と、1日、2日は考える時間を必ずとります。といっても、どんなに高くても3000円と決めているんですけどね。(笑)