三鷹大沢わさび
三鷹大沢わさびは三鷹市で栽培されているわさびです。江戸時代からの歴史を持ち、出荷先の神田や築地市場では「味がよい」と評判でした。
その後、地域の開発が進んで湧き水が減ったことにより、昭和の後期には生産されなくなってしまいますが、2007年に市が譲り受けた古民家のわさび田にわずかに自生しているのが発見され、再び注目されることになります。さらに、「わさび博士」で知られる岐阜大学の山根京子准教授がこのわさびのDNA鑑定を行ったところ、希少な在来種であることも判明しました。
分析結果を受け、三鷹市は三鷹大沢わさびの復活プロジェクトに着手し、現在はボランティアによる保全活動が行われています。今後、三鷹市の名産品としての復活が期待されます。
内藤とうがらし
内藤とうがらしは、江戸時代の宿場町「内藤新宿」で栽培されていた野菜の一つです。
辛味が優しく、上品な旨味と爽やかな味わいが魅力で、葉も葉唐辛子として食べることができます。
当時江戸で流行していた蕎麦の薬味として人気を博したものの、より辛味の強い「鷹の爪」に注目が集まったことや農地が減少したことなどにより衰退していったという経緯があります。
しかし、2010年に内藤とうがらしを復活させるプロジェクトが発足し、これが大きな転機となりました。現在では地域のブランド野菜として新宿区内の各地で普及活動が行われています。