栄養士でありフードコーディネーターでもある藤岡操さんが「食堂のおかみ」になりきって提案するレシピ連載。大胆にも、この店のお品書きは「酒蒸し」1本! といっても、具材がや調味料が変われば趣も変わる魔法のレシピ。蒸し器がなくても、フライパンと日本酒や料理酒さえあれば誰でもできるメニューの数々です。第25回は「カボチャの塩酒蒸し」です。
本日のメニュー「カボチャの塩酒蒸し」
いつの間にかすっかり秋になっていました。今年はまだかな? と思っていた金木犀もふわりと香っています。とはいえ、うっとりしている余裕もなく、大慌てで長袖を引っ張り出して、汗だく。暑いんだか寒いんだか。
スーパーに買い出しに行くと、野菜の値段がグッと底上げされていて、ちょっと気持ちがザワザワしましたが、「今、何食べたい?」と自分に問いかけみたら、見えてきました、カボチャが!
カボチャは夏の野菜ですが、美味しくなるのは断然秋から。国産ものの値段がお手頃になってきます。
カロテンやビタミンE、ビタミンCもたっぷり含まれているから、季節の変わり目の免疫強化にもぴったり。空気が乾燥してきたし、衣替えのせいでノドがイガイガしてるし(きっとホコリのせい)「カボチャ、いいね!」となったわけです。
ワインを飲みたい気分になってきたし、新米も美味しく食べたい。欲張りな気分のときこそ潔く、シンプルイズベストな塩酒蒸し!
それでは、いざ、酒蒸し。